1950年代・60年代のシンガポールと香港を結ぶ出版ネットワーク

代表

篠崎 香織(北九州市立大学外国語学部・教授)

共同研究員

篠崎 香織(北九州市立大学外国語学部・教授)、谷垣 真理子(東京大学大学院総合文化研究科・教授)及川 茜(所属なし)、山本 博之(京都大学東南アジア地域研究研究所・准教授)

期間

2021年4月~2022年3月(1年間)

目的

本研究は、シンガポールと香港とにまたがり、1950年代から60年代に活発化した教科書をめぐる華語出版ネットワークの構造を明らかにするものである。東南アジアでは1910年代以降、華語(中国語)で教える小学校が設立されるようになった。1920年代以降、シンガポールに華語書店・出版社が設立され、中国から華語教科書を輸入し東南アジアに流通させる拠点となった。しかし1949年に中華人民共和国が成立して中国が共産化すると、東南アジアでは中国からの教科書の輸入が厳しく制限され、東南アジア各地のカリキュラムに準ずる教科書の使用が求められた。シンガポールの書店・出版社は、香港の人材や設備に依存し、東南アジア各地の教育カリキュラムに準じた教科書を開発するに至った。本研究は、シンガポール国立図書館がオンラインでデジタル公開している世界書局および上海書局のコレクションを活用し、シンガポールと香港を結ぶ出版ネットワークがいかに形成され、教科書以外の分野の出版活動に波及していったかを明らかにする。

研究実績状況

研究成果の概要

 

公表実績

研究成果公表計画, 今後の展開等

 

 

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