報告:第1回「ミクロヒストリーから照射する越境・葛藤と共生の動態に関する比較研究」研究会

タイトル

第1回「ミクロヒストリーから照射する越境・葛藤の共生の動態に関する比較研究」研究会

ユニット名

ミクロヒストリーから照射する越境・葛藤の共生の動態に関する比較研究

代表者

王柳蘭(同志社大学)

開催日

2017年7月23日(日)

開催地

六甲道勤労市民センター

概要

本共同研究は、複数の国民国家、政治権力の緩衝地帯、境界地域となってきた地域やそこでの生活を経験した人々、多民族社会における越境者の歴史的経験のダイナミズムと地域社会への多面的インパクトを掘り下げ、一国史や帝国主義史観、支配的語りによる「他者観」を相対化することを目的としている。
今回の研究会では、以下の通り、雲南系ムスリム移民社会(王)、ベトナム-カンボジア国境地帯(下條)、北部ウガンダの南スーダン人(飛内)、日本領樺太のエスニック・マイノリティ(中山)についての研究報告が行なわれた。
討論においては、ウガンダやベトナムでは難民保護のための難民キャンプが逆に保護対象とされる人々に移動の制限を課してしまい、経済的自立を抑制してしまっている状況などから、「難民」をめぐるイメージや期待される保護政策などに、国際社会、国際機関、現地政府、現地社会、当事者の間で大きな齟齬があることについて議論がなされた。
また、本共同研究の成果の公表計画についても討議を行なった。

王柳蘭(同志社大学)
「趣旨説明」
王柳蘭(同志社大学)
「自己を語り、故郷をつなぐ:雲南系パンロン・ムスリム女性のライフヒストリーから」
下條尚志(京都大学)
「ベトナム-カンボジア国境の越境移動をめぐるローカルな政治」
飛内悠子(上智大学)
「共同性を御する人びと:北部ウガンダにおける人びとの移住と暮らし」
中山大将(京都大学)
「日本領樺太におけるエスニック・マイノリティの共生の動態」

中山大将(京都大学)

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