報告:「新興国の経済政策比較」第5回研究会

タイトル

「新興国の経済政策比較」第5回研究会

ユニット名

新興国の経済政策比較―新興民主主義国とポスト社会主義国の比較から

代表者

仙石学・北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター

開催日

2018年7月29日(日曜)

開催地

明治学院大学白金キャンパス本館9階 92会議室

概要

【日時】2018年7月29日(日曜) 14:30から16:30
【プログラム】
日時:2018年7月29日(日曜) 14:30から16:30
会場:明治学院大学白金キャンパス本館9階 92会議室
報告者および報告タイトル:
横田正顕(東北大学)「ポスト欧州危機の時代における南欧『運動政党』の比較」
中田瑞穂(明治学院大学)「アンドレイ・バビシュとANOのデモクラシー観とチェコ政治の現状」
【概要】
今回は昨年度の第3回研究会に次いで、ポピュリズムとリベラリズムの関係を政党政治から検討する2本の報告をもととする議論を行った。横田はポルトガル・スペイン・イタリア・ギリシャの4カ国における、運動から政党へという形をとる「運動政党」の出現の仕方についての検討を行い、運動が既存政党に吸収されたポルトガル、運動政党が既存政党的な形態をとったギリシャ、非伝統的な方向に向かったイタリア、そしてギリシャとイタリアの折衷的な形となったのがスペインということを明らかにした。中田はチェコにおける新党ANOの拡張について分析を行い、ANOは反エスタブリッシュ改革施行の企業家政党であるが、メディアの支配や買収・汚職、権力の恣意的利用といった問題を抱えていて、与党となることでその傾向がさらに加速されていることが示された。これらの報告に対しては、汚職と汚職認識の関係、南欧において相違が生じた背景、南欧およびチェコにおける政党システムの変容の背景、あるいは経済政策と既存政党の衰退の関係などに関する議論が提起された。

 

 

「新興国の経済政策比較」第5回研究会

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