中山 大将

なかやま たいしょう
中山 大将 NAKAYAMA Taisho
東南アジア地域研究研究所・助教

 

専門分野

北東アジア地域研究、サハリン樺太史、農業社会史、移民史

 

研究内容

 国民国家・国民帝国のはざまに置かれた境界地域で何が起きたのか/起きているのかを、文書史料分析やオーラル・ヒストリーの手法だけではなく、境界研究のアプローチも用いて、現地住民の視点を重視しながら明らかにすることを目指しています。

これまでは主に以下の研究を行って参りました。
1)樺太移民社会“形成”過程研究: 1905~45年にわたり日本帝国領土であったサハリン島南部・樺太の移民社会形成過程を、農村形成過程から地域独自のアイデンティティ形成過程までを視野に入れて明らかにしてきました。
2)樺太移民社会“解体”過程研究: 1945年のソ連による樺太侵攻以後の樺太移民社会の解体過程を、民族や国籍を問わず、引揚げなどの人口移動だけではなく、残留者まで視野に入れて明らかにしてきました。

今後は以下の研究を行って行きたいと思っております。
3)上記研究を深めるだけではなく、他の境界地域との比較研究も行ない、地域間の相関性の検証を行ないたいと思っております。
4)情報学の成果を活かし、自身の研究を通じて収集・把握した膨大な情報の高度な分析や、研究者間での共有活用、一般社会への公開を実現していく方法を模索して行きたいと思っております。

 

略歴

2010年3月 京都大学大学院農学研究科博士後期課程生物資源経済学専攻修了
京都大学博士(農学)
2010年4月-2012年3月 京都大学大学院文学研究科GCOE研究員
2012年4月-2015年3月 日本学術振興会特別研究員PD(北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター所属)
2015年4月- 現職

 

主要業績

中山大将『亜寒帯植民地樺太の移民社会形成―周縁的ナショナル・アイデンティティと植民地イデオロギー』京都大学学術出版会、2014年3月31日、総291頁。
中山大将「サハリン残留日本人―樺太・サハリンからみる東アジアの国民帝国と国民国家そして家族」蘭信三編著『帝国以後の人の移動―ポストコロニアルとグローバリズムの交錯点』勉誠出版、2013年11月20日、733-781頁。
NAKAYAMA Taisho, Japanese Society on Karafuto, in ed. Svetlana Paichadze, Philip A. Seaton, Voices from the Shifting Russo-Japanese Border: Karafuto / Sakhalin, Oxon: Routledge, February 22nd 2015, pp.19-41.

 

関連HP

中山大将の研究紹介(研究紹介Blog)
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